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ミーシャ・テイトが初戴冠、UFC女子バンタム級は三すくみに突入か

雑談 格闘技 UFC

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3月5日(日本時間6日)に格闘技イベント『UFC196』が開催された。セミメインイベントと位置づけられた試合では、女子バンタム級王者ホーリー・ホルムがミーシャ・テイト相手に防衛戦を行った。

ホルムは女子ボクシングでは敵なしの女王として、2011年3月から総合格闘技にも進出。総合無敗の10連勝で2015年11月14日、UFC女子バンタム級の象徴的存在でもあったロンダ・ラウジーをKOして王座に就いた。

それまでの地味なファイトスタイルから一変した彼女が、女子バンタム級でラウジーに次ぐ大物と目されるテイト相手に、その真価を試される初防衛戦だった。

最終ラウンドでの劇的なフィニッシュ

第1ラウンドは緊張感ある攻防を繰り広げたが、大きな動きはなく終了。ホルムのファイトスタイルは、ラウジー戦以前の蹴りで距離を取りながらテイクダウンは避けるというものに戻っていた。

第2ラウンドはテイトが見せ場を作る。ホルムのパンチをかいくぐり組みつくと、そのままテイクダウンに成功。ホルムも逃れようとするが、寝技ではテイトに一日の長があった。上から打撃を落とし背後に回るとチョーク。テイトはホルムの首に腕を巻きつけていく。

しかし、ホルムも必死のディフェンスで最後の一線は越えさせず、何とかラウンド終了までしのぎきった。

第3ラウンドのホルムは、先ほど追い詰められたイメージがあるためか、テイクダウンを恐れ慎重な姿勢を示した。ホルムはスタンドで細かい打撃を当てながら、テイトのテイクダウンを2度かわす。

第4ラウンドも前のラウンドと同じような展開になる。距離を取って打撃を当てるホルム、致命的な一撃はもらっていないがリーチで勝る相手に自分の打撃も届かないテイト。テイトはタックルもかわされ、ホルム有利の印象で最終ラウンドに突入した。

最終ラウンドもホルムの戦い方は変わらない。左ストレートのカウンターと、サイドキックと前蹴りを駆使しながら、このラウンドを流して判定での初防衛を狙った。

しかし、試合時間残り2分、テイトはホルムの打撃に合わせて組みつき、ついにテイクダウンを成功させる。やや慌てた様子で立ち上がろうとするホルムだが、後ろに回ったテイトは逃がさない。

自らを背負うような格好で立ち上がったホルムに対し、テイトの腕がガッチリ首へ回る。ホルムは頭から飛び込むような格好で、自分もろともテイトを投げ捨てる。だが千載一遇のチャンスにテイトは腕を放さなかった。

テイトが渾身の力で絞め上げると、ホルムはタップすることなく意識を失った。

じゃんけんのような関係

この試合後、ホルム、テイト、ラウジーの関係を「じゃんけん」と喩える声が聞かれた。ラウジーに2戦2敗のテイト、そのラウジーを倒したがテイトに敗れたホルム。ホルムには負けたが、テイトには全勝のラウジー。それぞれがグー、チョキ、パーのような三すくみ。

しかし、私はラウジーの敗因は彼女の準備不足、もっと言えばホルムをナメてたことにあると見ている。長身のサウスポーに対し、回り込まず正面に立って突進、左のカウンターを受けて意識朦朧となったところへ追撃というのは、あまりにもお粗末なパターンだった。もちろんホルムの打撃力、組みつかれても倒されず、逆に裏投げのような形で返した身体能力の高さは無視できないが、それにしてもラウジーに策がなさすぎた。

ホルムのファイトスタイルは、まさにラウジーのような距離を潰して組みついてしまえばどうとでもなるとばかり、突進を繰り返す相手を想定して練り上げられている。前回あらゆることがホルムにハマった。それに対してテイトは慎重に、入念な準備をして試合に入って行った。それでも苦戦したのはホルムの能力だろうが、しかし同時にテイクダウンディフェンスまでは強いが、寝かされてしまうと予想以上に何もできないことが露呈した。

最後の場面も無理に立ち上がろうとせず、いったんグラウンドで上のポジション取ることに専念していたら、前に落とそうとするのは無謀だったのでは? と、「たら・れば」が止まらない。第2ラウンドで追い詰められた恐怖がフラッシュバックしてしまったかのような対応だった。

総合初黒星を喫したホルムが次の試合どのように対策を講じるか、ついに女王となったテイトのチャンピオンロードの行方、再起を目指して練習再開したラウジーの動向など女子バンタム級は2016年も熱くなりそうだ。

EA Sports UFC 2 (輸入版:北米)

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